遷御の儀:森厳な雰囲気 神様の“引っ越し”粛々と
内宮(ないくう)で平成25年10月2日夜、
天照大神(あまてらすおおみかみ)のご神体を
新しい正殿(しょうでん)にうつす「遷御(せんぎょ)の儀」が行われた。
8年かけて続けられてきた一連の祭事のクライマックス。
闇に包まれた森厳な雰囲気の中、古式にのっとった儀式は粛々と進み、
神様の“引っ越し”は無事に終了した。
外宮(げくう)の遷御は5日夜に行われる。
午後8時前、内宮の新旧両社殿の前は明かりが全て消された。
神職が鶏の鳴き声をまねて「カケコウ」と3度唱える
「鶏鳴三声(けいめいさんせい)」を合図に、
元皇族の黒田清子(さやこ)臨時祭主(44)や、
鷹司尚武(たかつかさ・なおたけ)大宮司をはじめとする
遷宮装束姿の神職百数十人の「渡御御列(とぎょぎょれつ)」が旧社殿から姿を現した。
列の中央では、神職らが「絹垣(きんがい)」と呼ばれる
絹の覆いに囲まれたご神体「八咫鏡(やたのかがみ)」をささげ持つ。
たいまつの明かりをたよりに約20分かけ、
ゆっくりと歩を進めた列は、旧正殿の西隣に建てられた新しい正殿の方に消えた。
ご神体は新正殿に納められ、遷御の儀は終わった。
690(持統天皇4)年に始まったとされる式年遷宮は今回で62回目。
約3000人の特別参拝者が桟敷席から見守った。
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