日本初のユニバーサルビーチ誕生物語

サンビーチ女

『ユニバーサルビーチ』として注目を集める大洗サンビーチ

海水浴シーズンになると、茨城県内・外を問わず、たくさんの人が訪れる大洗サンビーチ。

遠浅で波も穏やかな海として、首都圏を中心に有名な海水浴場です。

しかし、それだけではありません。

全国でも数少ない日本初の『ユニバーサルビーチ』として注目を集めているのです。

ユニバーサルビーチとは、お年寄りや身体に障害を持った方でも、不自由なく楽しめる海水浴場。バリアフリーのアイディアも、随所に取り入れられています。

更衣室トイレ

例えば、駐車場から砂浜までの段差や溝をなくし、なだらかなスロープで動線を確保。これにより、車椅子での移動が可能になりました。また駐車場自体も一般用とは違い、砂浜に最も近い位置に通常より広いスペースを用意。

駐車上

障害者手帳を提示すれば、1日中、駐車料金も無料です。その他にも、車椅子でもゆったりと利用できる更衣室やトイレを設置するなど、利用者の立場に立ったアイデアが盛り込まれています。

車椅子

特殊車椅子『ランディーズ』

さらに、車椅子の利用者から好評なのが、水陸両用の特殊車椅子『ランディーズ』。タイヤが空気を入れたゴムでできているため、砂浜に埋もれることなく快適に移動することが可能です。

貸し出しは無料で、現在は19台が稼動。

「海の中に入り、少し浮くことができたので、泳いだ気分になって良かった」など、利用者から喜びの声が寄せられています。また、普段はライフセーバーが講習会などを行う、教育エリアという遊泳区域も開放。一般の海水浴客が入ってこない、危険の少ない浜辺を希望者に提供しています。

また、駐車場から浜辺までの誘導などは、すべて地元のライフセーバーが補助。浜辺での監視を含めて、常時、約30人のライフセーバーが安心して楽しめる環境を整えています。ハードだけではないマンパワーの充実が、ユニバーサルビーチには必要不可欠な要素なのです。

<  海を愛するライフセーバーの挑戦   >

大洗サンビーチが、ユニバーサルビーチとしてオープンしたのは1997年のこと。

その陰にはひとりのライフセーバーの海に対する思いがありました。

足立正俊さんの話

それは、1996年の暑い夏のこと。『大洗サーフ・ライフセービング・クラブ』の足立正俊さんがパトロールから帰ってくると、炎天下の中、駐車場で子供の車椅子を押す母子に出逢いました。汗をびっしょりかいたお母さんに「着替えたらどうですか?」と声をかけると、「車椅子で着替えられる施設がないんです。それに、車椅子を預かってもらえる場所も…」。普段から、誰もが安全に海を楽しむことをテーマに活動している足立さんは、その一言に大きなショックを受けました。

それから、ユニバーサルビーチに向けての取り組みが始まりました。最初はライフセーバーたちがボランティアで始めた活動も、すぐに大洗町や地元の工務店の方々などが賛同。

試行錯誤を繰り返しながら、より安全で快適なビーチづくりが進められることになります。

しかし、問題もありました。

なにしろ日本初ですから、参考になるビーチはありません。

障害を持つ方々に直接アンケートを実施し、快適な環境を整えるため試行錯誤が繰り返されました。またトイレや更衣室などを設置する土地は、茨城県から借りている土地。

海水浴期間が終わったら、施設を撤去しなければなりません。

そこで建物を仮設式にし、約40日間のシーズンだけ設置することにしました。こうして、日本初のユニバーサルビーチが茨城県・大洗に誕生したのです。

http://www.town.oarai.lg.jp/~kankouka/asobu/info_g_6_366.html

http://www.arakawaoki.co.jp

 

 

 

 

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日本で初めて建った本格的洋上風力発電所。

神栖

本格的に稼働する「ウインドパワー・かみす」

茨城県神栖市・鹿島港南海浜地区の沖合いに、日本初の本格的洋上風力発電所が誕生しました。サイト(発電所)名は、「ウインドパワー・かみす」。『株式会社ウインド・パワー・いばらき』が建設し、2010年6月から7基の風車が発電を行っています。1基あたりの発電出力は、約2,000キロワット。7基を合計した総出力は14,000キロワットと、約7,000世帯の年間使用電力量をまかなえるキャパシティーを備えています。

建設された場所は、海岸道路から約50メートル沖合いの地点。

風車の支柱は海面から60メートルで一本の羽根の長さは40メートルと、かなり巨大なサイズです。青い海を背景に7基の白い風車が悠然と回る風景は、まるで自然と共生する近未来の都市を見ているような気持ちにさせてくれます。

風力発電は次世代の再生可能エネルギーとして注目を集め、茨城県内の風力発電所の数は全国6位にランクされています。しかし、海の上に建てられたのは今回が初めて。陸上より建設工事が難しく、設置コストも割高になるのがその理由です。

しかし、風力発電の先進国が集まるヨーロッパでは、洋上風力発電がその多くを占めています。

なぜ風力発電所の建設場所が洋上に向かっているのかというと、その理由の一つは風が安定して吹いていること。陸上と比べて地形や建物の影響を受けることが少なく、効率の良い発電が可能になるのです。また、人間の生活圏から離れた海の上に建設することで、騒音や振動といった住民への影響も避けることができます。

神栖3 

洋上風力発電で使用する風車の設置方法は、「着床式」と「浮体式」があります。

これまで、浅瀬が少ない日本の海では、海底に支柱を打ち込む着床式は難しいと言われてきました。しかし、海に浮かせる浮体式は設置コストがかさむことが問題です。そこで実際に神栖市の浜を計測してみると、着床式が十分可能な深さ。さらに、沖合い50メートルという距離は陸上からの設置工事ができるため、大幅なコスト削減が実現し、日本初の洋上風力発電所が完成したのです。

神栖2

『株式会社ウインド・パワー・いばらき』には、環境学習のため見学に訪れる人が増えています。 小学生、中学生、高校生はもちろん、大学や日本の各自治体、海外からも見学の申し込みが多く、 環境に対する関心の高さを伺うことができます。青く輝く洋上に真っ白な風車が整然とならんだ風景は、 環境に対する意識の高い茨城県のシンボルにもなりそうです。

http://www.arakawaoki.co.jp